そういえば、労働法って知ってます? その2
Hola!
そういえば、労働法って知ってます? その2です。
メモ程度の覚書です。
その1を読んでない人はどうぞ、こちらから。
そんなで、まずはアルゼンチンの一般的な労働条件ってどんなのか見ていきましょう。
ブエノスアイレスの一般的な給与
アルゼンチンでは差があるのでブエノスアイレス市内を中心に考えましょう。
2017年ブエノスアイレス市内の一般的なサラリーマンの給与は
$24958アルゼンチンペソ 日本円にして約13万6000円
(1ドル20ペソ、1ドル109円で計算)
参考:Ranking: en qué provincias de la Argentina se gana más y en cuáles menos | El Cronista
また、最低賃金は$8060アルゼンチンペソ 日本円にして約4万3000円(1ドル20ペソ、1ドル109円で計算)
参考:Cuánto cuesta vivir en Argentina, el país con la tercera mayor inflación del mundo | CNN
うーん、日本と比べると約半分のお給料ですね。
話によると、新卒は約2万ペソが一般的だそうで。
それでも10人に2人しか2万ペソをもらえていない現実を見るとアルゼンチンの闇が見えてきそうで怖い…
Sólo 2 de cada 10 argentinos tienen ingresos mensuales superiores a los $ 20.000 | El Cronista
情報が定まらないので平均値を知るのがこんなにも大変だったなんて…
ただ、ここのサイトを見るといろいろ変わってくるようで。
だいたい20代から30代のサラリーマンは15000ペソから30000ペソが一般的な様子。
ブエノスアイレス市内の雇用内容
一般的にアルゼンチンの雇用内容に「白Blanco」「黒negro」があるのはご存知でしょうか。
(在住の方は知っていると思いますが…)
「白Blanco」というのは雇用契約のある仕事のこと。
そうすると、前回その1で説明したすべての労働法の権利を満たすことができます。
なのでお給料には社会保険・ボーナス・年金等別途に支払いしてくれるのです。
しかし、
「黒negro」の場合は非契約雇用であり、契約書が発給されません。
なのでお給料はいわゆる「手取り」(基本的に「白Blanco」の場合は銀行振り込みです)でお金がそのまま直接いただけます。
会社や上司によっても変わってきますが、
基本的には社会保険は保証されない、ボーナスはあるかどうか、年金なんてありません、なところばかり。
まだ、バケーション(休暇)があるだけいいです。
なのでDNIのない外国人や、貧困層はこのあたりで雇われることがあります。
もちろん、雇用契約書がないのでいつでもリストラできますし、リストラされた際に支払われる失業補償なんてものもありません。
泣き寝入りですね、はい。
こんな労働環境、アルゼンチンはごろごろとあるのです。
このような制度によってアルゼンチン国内の就業率が低くなります。
「黒negro」は政府機関に「働いています」という証明がなくなるので、働いていても、「働いてない人」と判断されるのです。
話によると、雇用があればあるほど雇用側(いわゆる会社側)が税金を納める必要があるようです。
その税金を納めたくないがために「黒negro」で雇うそうです。
うーん。
アルゼンチン国内地方別の一般給与
調べていて気になったのがこの図。
参照:Ranking: en qué provincias de la Argentina se gana más y en cuáles menos | El Cronista
普通、首都って国内で一番お給料もらえるんじゃないの?
何この地域差!
ちなみにTierra del Fuego (あのかの有名なウシュアイア)はなんと消費税がないそうです。
あまりにも町が遠いので輸送費が高くなりやすい土地柄、IVAがかからないというから驚き。
でもどうしてこんなグラフになるんだ?
油田のおかげなのかな?
Neuquénネウケン州 Chubutチュブット州には Vaca Muerta死んだ牛と呼ばれる油田地帯がある。
Santa Cruz サンタクルス州にも油田地帯があるそうで、それで首都と比べて給料がいいのか…?
その3へ続く。。。