ElMundoPequeño

Un mundo pequeño

20代ゆとりが8年越しにアルゼンチン移住し赤裸々に綴る。本当に世界は小さい。

上院における中絶法案審議は8月8日

Hola!

以前に中絶法案可決に伴い、前回は下院で数票の差で可決しました。

そして8月8日(水曜日)は上院での審査になります。

きっとアルゼンチン国内で荒れますのでわかる範囲の情報を書いていきたいと思います。

またアルゼンチン国内状況に関してもまとめてみました。

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congreso para marcha

 

 

前回の内容

前回の下院での審議はこちら。
2018年6月15日にあったものです。

ponjargentina.hatenablog.com

 

中絶法案化は今どんな状態?

今回8月8日に行われる審議はsenador上院での審議。

反対派のバックには教会が絡み、今回は政治と宗教の独立(政教分離化)の強化を主張するデモも多くみられることだと思います。

また賛成派にはフェミニズムが絡んでいます。

日本でも中絶に関して問題視されてますし、こんな状態でも私の周りではおめでたいお話しばかり。

なぜ中絶に「罰則」がつくのか、そこに「無料化」は必要なのか。
日本人としても女性としてよく考えたい内容です。

私としては「中絶における罰則化の廃止」は必要ですし、貧困層での「中絶安全化」や「無料」もいいことかな、と。
ただ、それにおいて中絶が簡単なものになってはいけない、最悪・最低の場合に利用できる「制度」が必要になるんじゃないかと。
相変わらずこの国は白か黒で争いたがるので難しいところです。

この法案化に教会が絡むのもかなり納得がいきませんが、フランシスコ法王がアルゼンチン出身なので宗教が絡んでしまうことは避けがたいのだろうか…

www.clarin.com

話によると、可決賛成派が負けるかもしれない、という噂です。
彼らが負けるとフェミニズム運動をしているだけ、抗争が勃発してしまう可能性があります。
必要不可欠な用事以外は国会議事堂からカサロサーダまでの5月通りまたはその周辺へは出かけないほうがいいでしょう。

いつ、どこで、どんなことになるの?

時:8月8日(水曜日)
場所:congreso 国会議事堂周辺 

国会議事堂から両脇2ブロックは閉鎖になるかもしれません。

前回と同様、国会議事堂周辺、右側・左側で可決賛成派と反対派でデモが起こる可能性が高いです。
すでに現在でも国会議事堂周辺でデモなどが行われていますので不必要な接近は避けた方が無難です。

また、当日は地下鉄のLineaA A線の国会議事堂前駅が閉鎖になる可能性があります。

国会議事堂付近を走るバスも通れなくなるので迂回路を使いますので時間に余裕を持ってバスに乗車することをお勧めします。

もちろん観光二階建てバスはこの周辺を迂回します。

観光上、生活上の注意

特に公共交通機関などに影響が出るかと思います。
まだ今日の時点(8月6日)で確実な情報がないのではっきりとは言えませんが、前回の様子を伺うと下記のような影響がでるかと思います。

 

地下鉄:A線 Congreso国会議事堂前駅は閉鎖、もしかしたらペルー駅(Perú、5月広場駅は現在工事で閉鎖中ですのでその一個前の駅)も閉鎖になる可能性があります。

バス:国会議事堂までのリバダビア通り、または国会議事堂からカサ・ロサーダへの5月通りを通るバスは迂回。
その周辺のBatrome Mitre, General Perón, A Asina, Morenoあたりも閉鎖になるかもしれません。

タクシー、レミースまたはUber:行く先にもよりますが、迂回路を選択する場合があります。運転手に要相談。

電車:影響はなし、通常通り

 

だいたい、お昼頃にはデモがあり、国会も審議を始めると思います。
その後、デモを行った人たちも帰りますので、帰宅ラッシュはかなり混むでしょう。

18時以前にお帰りになるか、それ以降の21時あたりが空くかもしれません。

それ以前のアルゼンチンの国内状況

地下鉄の値上げ

それ以前にアルゼンチン国内ではさらに混乱が続いているようで。
地下鉄の料金が7.50ペソから12.50ペソへ値上げ。今までは労働組合の抵抗でバスや電車が値上げしているにも関わらず、値上げがなかったのだけれども、ついに値上げ。
元々は賃金値上げ交渉だったんだけれどもなかなか上層部が受け入れない状況の中、半年ほどかけて値上げが「最終確立」したような状況で。
本当に、「無理やり」値上げが成立した感じになりました。

キーワード
tarifazo, tarifa de subte 

 

選挙援助における身分証(DNI)の不正利用

これも随分と反政府側が叩いている内容ですが、一般的に大統領選挙等の選挙活動に賛同する国民はAporteという援助金をその支援する党派へ支払うことができます。しかし、2015年にあった大統領選挙では不正に身分証(DNI)を使い、援助金を支払ったとでっち上げられていることがわかったのです。援助金は支払い限度があるそうで、一部の支援者が支援金上限を超えたために「貧困層」のDNIをちょいと拝借して支払いを行ったのですが、バレちゃった、って内容です。
しかも「貧困層」のDNIを使っているあたりがたちが悪いですよね…
これはかなり迷宮入りにしそうですね。

キーワード
aportante trucho, aporte elección

 

前政権の汚職者逮捕

前政権であるキルチネリスタの汚職者、十数人を逮捕したニュースですけど、
逮捕した証拠としてタクシードライバーのメモしたノートだったそうです。
しかもそのノートが実際のものではなく、「コピー」したものだったそうで。
そんなものが裁判や逮捕への証拠になるの?!というビックリニュース。

ちなみにそのノートに書いてあったのが、何時何分・どこでどんなところまで運転し、誰にあったのか、など書いてあるそうで、その内容が汚職につながったとか…

もう、前政権を捕まえるためなら何でもいい時代になったようですね。

キーワード
Cuaderno, Cuaderno trucho, Corrupcion de K, Corrupto de Kirchinerista, chofer Oscar Centeno

 

教育施設の爆破

ブエノスアイレス州のモレノ市、公立小・中学校が爆発、2名の教師が死亡した事件。
これは私も理解できていませんが実際に爆発があり2名の教師が死亡、その後すぐにモレノ市内でデモがあったそうです。

 

サンティアゴの行方不明から1年

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santiago

パタゴニア地方で先住民の支援活動を行っていたサンティアゴが突然行方不明になった事件では、そのバックに現政府が付いているのではないかと疑いが持たれている中、解決せずに1年が過ぎました。

1年たった今、未解決の彼のドキュメンタリー映画を公開。しかし、初公開する劇場には石を投げられ、ガラス等が破壊。その石を投げた人は警察もいたとか。

反政府メディアであるC5Nも生放送中に爆破予告が同時にされ、リアルタイムで爆弾を探したり…

メディアに対する圧迫も最近伊達じゃないぐらいですね。

 

 

と、現在アルゼンチンでは荒れに荒れまくっています。

いつ、どんな時にアルゼンチン国内治安が悪化するか時間の問題ですね。