ElMundoPequeño

Un mundo pequeño

20代ゆとりが8年越しにアルゼンチン移住し赤裸々に綴る。本当に世界は小さい。

今のブエノスアイレスの現状

Hola!

ずいぶん前から更新を止めていたのは新しい仕事に就て、

ちょっと忙しく更新が止まっていました。。。。

すいません。

Twitterでは時間がある時につぶやいたりしているのでぜひ、

覗いてみてください♩

 

最近のブエノスアイレスの状況について軽く日記に残したいな。。。と思います。

少し暗いです。

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つい最近、ドルが1ドル47ペソまで値上げ。
おかげで今年中には50ペソになると思う。

インフレはすでに今年1月から考えても60%は上がっている状況に対して、
お給料は15%上がるらしいけど、いつになるのかわからない。

新しい職場はその分考慮しているようで4月に値上げを先を見込んでしてくれましたが、
そんな対応がないと本当に生活するのも大変です。

 

最近は本当に路上生活をしている人たちが増えました。

それに加えてベネズエラから逃れてきた人たちも。

いままでなんとか生活してきた人たちはもうこのインフレで
家を失った人たちばかりだと思います。

近くの地下鉄駅近くの商店街には屋根があるのですが、
いままで誰もいなかったのに、ここ3ヶ月で1つの家族が野宿している様子が。。。

なんとも言えないです。

彼らは家が今まであって、生活もできただろうに。

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平日の朝、

仕事に向かう道で

ゴミ箱のコンテナがあります。

秋の朝の薄暗い道でゴミ箱からいろいろ音が聞こえる。

何だろうと思うとそこに20代から30代ぐらいの男性5人が

ゴミ箱のコンテナに手や体を入れて食べ物を探していた。

その姿はまるで野良犬や野良ねずみのようで、

それが人間だって、理解するまでに時間がかかりました。

不覚にも「私に声をかけないで」なんて思いながら横を通り過ぎた。

本当にショックなことでした。

それ以上に自分が「私に声をかけないで」と思ったことにも罪悪感。

 

ある日はフロリダ通りを歩くと1ブロックに3組の家族が

物乞いをしていた。

そこにはユニセフのジャケットをきた20代の若いボランティア?が

アンケートを通り人に取っていた。

その内容はきっとアフリカ。

見なくてもわかる。

そこの看板に黒人の小さな子供の貧しそうな顔をしたパネルが飾ってある。

でもその横にいるのはぼろぼろの服をきた小さな女の子。

まだお母さんのおっぱいを飲んでいる赤ちゃん。

靴の入っていたダンボールをどこかで手に入れて、そこにお金を入れてもらっていた。

怒りしかなかった。

若いボランティアの彼らは何を思ってそこでアンケートを集めたのだろうか。

一人の青年が私に

「1分だけ時間はありますか?」と聞いてくる、

私はどうしようと思った。

彼に見せつけでもいいから100ペソを手に持って彼女らにお金をあげるべきか。

でもそんなお金すら私にとっても大きい。

でも私は本当にcagonaだから、結局

「時間はありません。」と答えてその場を離れた。

100ペソをあげられずに。

そんなフロリダ通りはブラジル人をはじめとする外国人観光客が本当に増えて、

両手にたくさんの紙袋を持って通りを占領していた。

彼らはよっぽど路上生活や物乞いを見ている様子でなんとも思っていないと思う。

寧ろ、どう扱うのかよく知っている。

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あまりのインフレの状況が悪いので、
アルゼンチン国内の政権思考も変わってきました。

今まではばら撒き政権の貧しい人に厚く支援した政権を嫌悪した人たちが
現大統領に投票したらしいのですが、
これだけの不経済で、前の政権の方がよかったと後悔する人も。

アルゼンチンはまたポピュリズムに戻りそうな。。。

それでも前大統領がただ単に嫌いだという人は一定層いるとは思うので
本当にまたポピュリズムに戻るのかな。。。

 

そんな中、ブエノスアイレスであった国際本の祭典では
全大統領の本が出版されたので彼女のスピーチがあった。

そこにはたくさんの人が彼女のスピーチを聞きに来ていた。

祭典内の特設ステージに併設された100席の聴衆席は有名人と政治家ばかり。

野外には大きな野外画面が設置され、

アルゼンチン国内ほぼ全てのテレビ番組は彼女のスピーチを生中継。

祭典近くの大通りは彼女を支持する人たちで溢れた。

しかも小雨が降る中。

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https://www.infobae.com/politica/2019/05/09/bajo-la-lluvia-crece-la-expectativa-por-la-presentacion-del-libro-de-cristina-kirchner-en-la-feria-del-libro/

 

どれだけの人がこの人のスピーチを待っていたのだろうか。

雨が降っても、濡れても、寒くても、夜でも、

彼女の話を聞き入っていた。

考えさせられた。 

これだけ影響力のある人が存在するのだろうか、と。

彼女は言った

Tratar de comprender, de entender, para después resolver. Es imposible resolver bien si no se entiende, si no se comprende, la magnitud, la densidad y la profundidad de los problemas.

「問題を解決するための理解する努力、認識する努力をすること。
もしその問題の深刻さ、重要性、規模を
しっかり理解・認識しなければ解決することは不可能なのだから。」

 

この言葉は今のアルゼンチンだけではなくって、

人種差別、性差別、戦争、異文化など

世界で起きている全てのことに言えるんじゃないのかな。

 

 

 

そしていつものようにランチに社外へ出ていた時、

前から物乞いの若そうな男性が近寄ってきた。

私の同僚は「お金をください」といおうとした物乞いを

「ない」と一言で切ってしまった。

そして「まだアルゼンチン化してないね」と私に言った。

 

物乞いをした彼の背中は丸まっていて、

下を向いたまま、

大通りへ向かっていった。

 

唯一アルゼンチンで変わらないのは

あの綺麗な朝焼けだけだと思う。

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もっと写真を撮るようにしよう。